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JUGEMテーマ:レビュー記事!
コスプレと言えばハロウィンですが、江戸時代の浮世絵にもコスプレをして騒いでいる男が描かれています。
両国の江戸東京博物館の江戸の町のくらしブースの壁画に見つけました。
江戸時代に、タコのキグルミ着て何やってんの? pic.twitter.com/pJqObdcfpK
— 以下略ちゃん™ (@ikaryakuchan) 2016年11月19日
この絵を調べた所、『東都名所 高輪二十六夜待遊興之図』
東都名所 高輪二十六夜待遊興之図.
作家/制作者, 歌川広重/画.
制作年, [天保12〜13年頃].
所蔵館, 江戸東京博物館.
寸法, 36.7 *25.0 *
であることがわかりました。
高輪で、二十六夜を待つ人々が集まって宴を催している風景のようです。
「二十六夜を待つ」とはいったい何でしょうか?
今は廃れてしまったもうひとつのお月見「二十六夜の月」
十五夜は現代人にも馴染みがありますが、十三夜や二十六夜待はほとんど馴染みがありません。
江戸の人々は、月の運行を基本とした旧暦で暮らし、月の満ち欠けと生活が密接に関係していました。
江戸時代には、旧暦の1月と7月の26日の夜に、月を拝む行事があり、これを二十六夜待(にじゅうろくやまち)といいました。
この日の月は、出る間際の光が三つに分かれ、瞬時にまた一つになるように見え、その光の中に阿弥陀如来・観音菩薩・勢至(せいし)菩薩の阿弥陀三尊(あみださんぞん)の姿が見えるといわれ、これを拝むと幸運が得られるという信仰がありました。
(小野浄土寺 阿弥陀三尊像 Wikipedia CC 表示-継承 3.0 File:小野浄土寺三尊.jpg)
旧暦の7月26日は、2016年では8月28日にあたります。
旧暦1月26日(3月4日)は寒いので、夏の二十六夜待が江戸を中心に流行したようです。
2016年8月28日は、月齢 25.3
28日の夜の月の出は、東京で午前0時53分です。
月の出が深夜ですので、それまでの時間、月の出を拝むことのできる海岸や高台に人々が集まって飲んだり食べたりして宴を催して楽しんでいました。
『東都名所 高輪二十六夜待遊興之図』はその光景が描かれています。
タコのコスプレの男も江戸のそんなイベントの参加者のひとりなのでしょう。
残念ながら、この楽しそうな行事は天保の改革で規制を受けて、その後は衰退してしまったようです。