昨年6月に、国会議員でありながら、道交法76条4項2号に違反する道路への座り込み行為を行った民進党有田芳生議員が話題になりました。ネットでは、有田芳生議員のこのスタンドプレーは昨年7月10日の2期目を目指す参議院選挙へのパフォーマンスだったのではとの声がもっぱらです。

 

 

このデモ妨害目的の座り込みに対して、デモが中止に追い込まれ、わざわざデモ参加のために使った交通費が無駄になったと、デモに出掛けて行った男性が、損害を賠償するように、有田芳生議員を被告として訴えた民事訴訟の判決がありました。

 

 

 

判決文

 

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原告の請求は棄却です。

 

 

 

この判決を神奈川新聞はどのように報じたでしょうか?

 

 

【時代の正体取材班=石橋 学】在日コリアンに対するヘイトスピーチ(差別扇動表現)を繰り返す男性が昨年6月に川崎市中原区で主催したデモが抗議の座り込みにより実施できなかったとして、都内の男性が民進党の有田芳生参院議員に損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(矢尾和子裁判長)は1日、「被告の座り込み行為とデモ中止の間には因果関係は認められない」として、請求を棄却した。

原告の男性はツイッターなどでデモへの抗議活動を「言論弾圧」「表現の自由の侵害」と批判していたが、裁判所は憲法上の判断には立ち入らず、中止の判断は主催者自ら行ったもので、激しい抗議だけでなく、警察の説得や原告らの提案を受けた結果だと指摘した。

 

実力阻止ではなく

 

原告は「川崎発!日本浄化デモ!第三弾」と銘打たれたデモに参加。車道に座り込むという有田氏の不法行為がデモを中止に追い込んだと訴え、10万円の支払いを求めていた。
一方、被告の有田氏側は、「ヘイトスピーチが行われる可能性が高いと考え、抗議活動に参加していた。デモとの間には数十メートルの距離があり、座り込みは実力でデモを中止させるようなものではなく、違法性はない」と主張。中止の判断は主催者が警察と話し合い決断したものとしていた。

判決は、抗議の市民の一部がデモ隊と言い争ったり、もみ合ったりする事態になり、続行は危険と判断した県警が主催者に中止を説得した、と認定。さらに、原告自身もけが人が出る恐れや、抗議の市民の数の多さ、抗議の声で自分たちの主張がかき消されるであろうことを勘案し、別の参加者とともにデモを中止し別の機会に改めてやり直すことを提案したとした。
その上で、主催者が中止を判断した大きな要因は、激しい抗議を前にけが人が出かねないと懸念し、「警察官や原告の提案も受けて配慮したことにある」と推認。「数十メートル離れた被告の座り込み行為と中止に因果関係は認められない」と結論付けた。

 

人権侵害防ぐため


原告は有田氏の座り込みを不法行為とも訴えたが、判決は、「抗議の声を上げるにとどまらず座り込んだ被告の行為は、問題があるといわざるを得ない」としながら、違法行為とは認定しなかった。
原告はこの日、出廷しなかった。
昨年6月のデモは、在日コリアンの排斥と殺害を唱えるヘイトデモを13年から12回主催、参加してきた男性が計画した。15年11月、16年1月と在日集住地域の川崎市川崎区桜本を襲撃したデモの「第三弾」と告知していたことから、市は「不当な差別的言動が行われる可能性が高い」として同区の公園利用を認めず、主催者は場所を変更して実施した。
「川崎に住むごみ、ウジ虫、ダニを駆除するデモを行うことになりました」「一人残らず出て行くまでじわじわ真綿で首を絞めてやる」などと気勢を上げた第1弾、第2弾の参加者を含む十数人が参加。「ここはカンコク?? 超汚染塵の 超賤神による 朝鮮人のための 川崎を!!」と在日コリアンをおとしめるプラカードも見られた。
その2日前に「不当な差別的言動は許されない」としたヘイトスピーチ解消法が施行されたこともあり、周辺には人権侵害を未然に防ごうと約700人の市民が集まっていた。

 

 

神奈川新聞の「違法行為とは認定しなかった。」の文章は間違いです。

 

有田芳生被告の「座り込みは実力でデモを中止させるようなものではなく、違法性はない」の主張がおかしいのです。

 

道交法に、抗議活動のための座り込みであれば違法とはしない、などの記述はありません。交通の妨害を目的とした道路への座り込みは明らかに違法行為なのです。

 

ただし、民事訴訟は、違法行為を認定する所ではありません。

 

今回のケースでは、被告(有田芳生議員)の道交法違反行為が、原告に直接の被害を与えたかについてのみ、判断しているに過ぎません。

 

判決文が有田芳生被告の「違法性はない」の主張に触れていないのは当然です。触れないからと言って、合法と認めたものではありません。

 

民事裁判とは?

 

犯罪を処罰するための裁判(これが刑事裁判です)以外の裁判は、すべて民事裁判

 

 民事裁判の判決では、当事者(原告・被告)の主張する事実があったか、どのような事実があったかを認定し、その事実を法律などの判断基準に当てはめて、当事者(普通は原告)の請求が認められるか、どれくらい認められるかを判断します。しかし、民事裁判では、裁判所は、当事者の請求した範囲で、請求が認められるかの判断に必要な範囲でだけ判断を示すのが原則なので、当事者の思い・思惑と外れることがあり、また一般の人に理解しにくいところがあります。

民事裁判の話 (民事訴訟の話)

 

道路への座り込み行為が、道交法76条4項2号違反であることは明白です。

 

 

【比較参考記事】

車道座り込み、道交法違反容疑で男を書類送検 埼玉 2012/7/13

 

埼玉県越谷市の国道4号で4月、酒に酔って中央分離帯から車道に足を出して座り込み、居眠りをしていた会社役員の男性(62)=同市=を避けるため、大型トラックが急停止し、後続の4台が衝突するなどした物損事故があり、越谷署は13日、男性を道交法違反(道路における禁止行為)の疑いでさいたま地検越谷支部に書類送検した。

 

 道交法76条4項2号は道路で寝そべったり座ったりして交通を妨害する行為を禁止している。越谷署によると、男性は「道路を渡ろうとしたが、疲れたので休んだ」と話しているという。

 

 埼玉県では2008年以降、路上寝込みなどの死亡事故が年間10件を超え、4年連続で全国ワースト。県警は「一歩間違えば大きな人身事故になった。警鐘を鳴らしたい」と立件に踏み切った。〔共同〕

 

 

 

 

ちょっとわかりにくいですが、

 

有田芳生議員の座り込みは「問題行為」(民事はこの違法行為が有罪であるかを判断する場所ではありません)ですが、デモが中止になったのは別の妨害者の行為が直接の影響なので、有田芳生議員に損害賠償は認められない

 

という判決のようです。

 

 

「シットインに違法性はある」が、有田芳生議員の行為が被告に損害を与えたとは認められない。

これがおそらく正しい解釈です。

 

 

これを神奈川新聞では、有田芳生議員の「(座り込みに)違法性はない」との主張が認められたかのように、ミスリードの記事を書いた、ということになります。

 

 

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